IT Special

クラウドシフトを実現し、
お客さまへの提供価値を
最大化する

CWS(CBJ Web Services)
開発プロジェクト

PROJECT | CWS開発プロジェクト

お客さまの資産運用の状況を報告する帳票開示システム「CBJ Web Services(通称CWS)」。
20年来の旧システムを全面的に刷新し、クラウド基盤の上で拡張性と利便性を飛躍的に向上させるプロジェクトの裏では、どのような困難や挑戦があったのでしょうか。3人のプロジェクトメンバーのインタビューをお届けします。

  • 開発第二部

    H.H.

    プロジェクトマネージャー

    1996年、当社の前身となる企業に新卒入社。以来、主にシステム開発業務に従事。インターネットにおける情報開示システムを中心に、対外接続系システムの開発を経験。本プロジェクトではプロジェクトマネージャーとしてプロジェクト全体を統括した。

  • 資産管理部 兼 開発第二部
    兼 業務推進部(プロジェクト当時)

    H.I.

    業務統括

    2008年新卒入社。ファンド管理部、統合推進部を経て資産管理部へ。本プロジェクトでは開発第二部と業務推進部も兼任し、部署を横断する形で業務推進部の立場で業務統括として業務要件の定義やユーザーサイドの取りまとめを担当。お客さまにとっての利便性向上を追求した。

  • 開発第二部

    Y.I.

    プロジェクトマネージャー

    2013年新卒入社。研修を経て開発第二部の運用管理チームに配属。基幹系システムの保守・開発からキャリアをスタートし、新規システム開発プロジェクトや、システム基盤の更改や共同利用型システムへの移行などのプロジェクトを経験。本プロジェクトではプロジェクトマネージャーとして旧システムの安定的な機能移行に尽力した。

お客さまとの接点になる
システムを、
時代に即した形へ

CWSの前身となる帳票開示システムは過去20年にわたって運用されてきたこともあり、拡張性や利便性の面で多くの課題を抱えていました。お客さまからのペーパーレス化への強い要望も背景にあり、このシステムをクラウドに移行して時代に即したサービスとして生まれ変わるため、大規模な刷新プロジェクトが始動しました。

  • H.H.

    CWSは、お客さまが資産の状況を確認するためのWebサービスです。いわば、当社とお客さまとの重要な接点であり、その使い勝手は当社の評価に直結します。前身のシステムは2000年頃に構築されたもので、20年近く改修を重ねながら運用してきましたがベースとなるアーキテクチャ(システム全体の構造)が古く、システムの拡張や利便性向上は困難な状況にありました。

  • H.I.

    お客さまからも、長年『信託帳票をペーパーレス化してほしい』というご要望をいただいていました。旧システムでは紙の帳票を郵送するのが基本で、お客さまをお待たせするだけでなく、保管の手間も発生していました。また、IDの発行やパスワードの再発行に数日を要したり、特定のブラウザでしか利用できなかったりと、多くの課題を抱えていました。今回の刷新は、まさに避けて通ることができないプロジェクトでした。

  • Y.I.

    私は旧システムの保守を担当していた経験がありますが、今回のプロジェクトは、これまでに経験したことのない大規模なもので、大きなやりがいを感じたことを覚えています。同時に、お客さまが直接利用するシステムだからこそ、情報の誤開示や流出は絶対に許されません。品質を最優先に、プロジェクトに臨みました。

大規模プロジェクトにおける
メンバーたちの
ミッション

システム刷新プロジェクトは、まず第一弾(ステップ1)として信託帳票を中心とした各種帳票を照会できるコア機能をリリース。そして、コア機能以外を移行する第二弾(ステップ2)というプロセスで動き始めました。3名のメンバーたちは、それぞれのミッションにどのように向き合ったのでしょうか。

  • H.H.

    私はステップ1のプロジェクトマネージャーとして、プロジェクト全体の統括を担当しました。システムの品質・コスト・納期の管理が主な役割です。ステップ1では、約20年の歴史を持つ旧システムを拡張性の高いクラウドへシフトするというコンセプトのもと、クラウド開発の高い実績や知見を持つ開発パートナー企業を選定し、ともに開発に取り組みました。私自身、過去に旧システムを長く保守してきた経験がありましたが、今まで対応できなかったシステムの課題を一気に解消できるチャンスとして、旧システムを単に移植するのではなく、ユーザーの操作性・利便性を飛躍的に高めることを目標に掲げました。

  • H.I.

    私は業務統括という立場で、ユーザーの要望を吸い上げながら業務要件を整理し、開発パートナーを含む開発側との協議や調整にあたりました。今回のシステムは、自分たちがユーザーではなく、主にお客さまが利用されるものになります。お客さまにとっての利便性や使いやすさが重要なポイントです。そこで、自分たちの感覚だけでつくるのではなく、お客さまの声をヒアリングし、他社サービスも分析しながら要件をまとめていきました。また、ユーザー視点が最重要ではありますが、私自身も旧システムに触れる中で「このように変えたい」といったイメージを持っており、自分の想いも業務要件に込めていきました。

  • Y.I.

    私はステップ2のプロジェクトマネージャーを担当しました。ステップ2では、ステップ1でつくり上げた土台の上に、旧システムに残された機能をすべて移行することが最大のミッションです。そこで私たちは、まず旧システムを分析し、ユーザビリティを大きく変えずに移行するにはどうすべきか、入念に検討を重ねながらアプローチしていきました。情報の誤開示や流出などのインシデントが絶対に起こらないよう、特にテスト品質にはこだわりました。

プロジェクトを
前進させたのは、
地道な「対話」の連続

開発にあたって大きな障壁となったのが、実際にシステム開発を担うパートナー企業との連携です。クラウド開発の経験が不足していた当社と、金融業務の知見が浅いパートナー企業。プロジェクトは、互いの知識の差から生じるコミュニケーションの壁に直面しました。この状況を乗り越えるため、プロジェクトメンバーが選んだのは、地道な対話を通じて互いの知識を共有し、理解を深めるというアプローチでした。

  • H.H.

    今回のプロジェクトの大きな挑戦の一つが、クラウド上での開発でした。当社にはクラウド開発の経験がほとんどなく、一方で、今回新たに開発パートナーとして選定した企業はクラウド技術には長けているものの、当社の業務や金融システム特有の要求事項に関する知見が浅かったのです。案の定、プロジェクトの初期段階では、なかなか話が噛み合わないことも。そのため私からパートナー企業に呼びかけ、お互いに不足している知識を補い合う場を設けました。私たちから金融の業務知識や今回の帳票開示システムについての重要なポイントを伝え、パートナー企業側からはクラウドやセキュリティに関する技術情報を教えてもらう。双方向のコミュニケーションを通じて少しずつ共通の認識が生まれ、チームとしての一体感が高まっていくのを感じました。

  • H.I.

    私も業務統括という立場から開発側と密接に連携していたのですが、パートナー企業の方々に当社の要望を正しく伝えるのには苦労しました。普段、私たちが当たり前に使っている金融業界の用語が、異業界の人たちにはそのまま通じません。また、「絶対に止めてはいけない」という金融サービスに求められるミッションクリティカル性の高さも、すぐには理解してもらえませんでした。そこで私たちは、とにかく対話を重ねることにしたのです。

  • Y.I.

    私がプロジェクトの統括を務めたステップ2では、開発側の担当が前任者から私に変わっただけでなく、業務側の担当者、さらにはパートナー企業の担当者も変わりました。また一から関係性を構築し、プロジェクトの目的や方針を改めて共有する必要がありました。また、CWSは単体で動いているわけではなく、複数のシステムと連携しています。関連プロジェクトも並行して動いていたのですが、そこで計画の変更も生じ、そのたびに調整が必要になりました。私は事前にプロジェクトの関連性を整理し、影響箇所を特定した上で社内の関係者と会話し、大きな変更が発生しないように調整し、影響を抑えることに注力しました。

プロジェクトが
もたらした価値と、
それぞれの達成感

数々の障壁を乗り越え、2段階のステップを経てローンチされたCWSは、お客さまの利便性を飛躍的に向上させ、高い評価を獲得しました。この成功体験は、社内にクラウド開発への自信とノウハウを蓄積させるとともに、メンバーたちの成長を促し、会社の未来につながる大きな価値をもたらしました。

  • H.I.

    無事にCWSがローンチした後、お客さまから『パスワード再発行がWebで完結し、早くなった』『新しいブラウザで使えて助かる』といったお声をいただきました。長年の課題だった帳票のペーパーレス化も実現でき、お客さまの業務効率化にも貢献できたと自負しています。私自身、クラウドに関する知識を学び、資格を取得するなど、新たな一歩を踏み出すことができました。

  • Y.I.

    開発目線で言えば、社内でクラウド開発の成功事例をつくれたこと自体が大きな価値だと感じています。このプロジェクトを先駆けとして、今後さらに社内のクラウド活用が進んでいくはずです。また、これほど大規模なプロジェクトを最後までやり遂げられたことは、プロジェクトマネージャーとして大きな自信になりました。

  • H.H.

    このプロジェクトは、お客さま向けの情報開示・情報提供サービスにおける当社のプレゼンスを大きく高めるものになりました。そして何より、お客さまへの提供価値を最大化するための礎ができたと感じています。これでゴールではなく、今後も機能やコンテンツを拡充し、より充実したサービスをお客さまへ提供したいと考えています。私自身、長年保守してきたシステムについて、課題を解消しながら自らの手で刷新できたことに喜びを感じていますし、この経験を活かして、これからもお客さまに選ばれ続けるサービスを追求していきたいです。

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